実録・税務調査ニュース(法人税・運送業②)

本日は、運送業の法人税調査の事案です。
東京都江東区の運送業、株式会社Dは、トラックの売却収入を除外するなどして、令和2年3月期までの7年間で約4200万円を脱税していたことが明らかになりました。
株式会社Dは、住宅用建材メーカー専属の運送会社で、従業員50名、資本金5000万円、年商8億円の同族会社です。
関係者によりますと、税務署は、株式会社Dの申告内容を分析した結果、
① 申告所得金額が急増していること
② 交際費が定額控除限度額を超えていること
③ 前回の調査で架空人件費の不正行為が見つかっていたこと、などから調査対象に選定し、税務調査に着手した模様です。
税務署は、本店事務所の現物確認調査を行い、配車表や固定資産台帳などを把握して調査を進めた結果、株式会社Dは、所有しているトラックを除却したことにして、実際は同業者に売却し、代金を現金で受け取るという手口で、令和2年3月期までの7年間で、約4200万円の所得を脱税していたということです。
また、この不正資金は、代表者の遊興費や簿外の接待交際費にも充てられており、遊興費の部分については、代表者に対する認定賞与となりますので、源泉所得税が追徴されるということです。
この会社に取材を申し込んだところ、「既に税務署の指導に従い納税した」との回答でした。
「・・・脱税は、必ずバレます!!・・・」
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