実録・税務調査ニュース(法人税・卸売業③)

本日は、卸売業の法人税調査の事案です。
東京都品川区の卸売業、株式会社Bは、仕入れ代金を水増し計上して、令和2年3月期までの5年間で、4600万円を脱税していたことが明らかになりました。
株式会社Bは、水産加工品や業務用食品の卸売りを行なう会社で、資本金6000万円、年商20億円の同族会社です。
関係者によりますと、税務署は、株式会社Bの申告内容を分析した結果、
① 売上は連年、順調だが、売上総利益率が低いこと
② 仕入費率に異常値が出ていたこと
③ 個人借入金の変動が大きいこと、などから調査対象に選定し、税務調査に着手した模様です。
調査の結果、この会社は、代表者の蓄財や老後資金を確保するため、仕入先に依頼して、金額を水増しした請求書を作成させ、仕入先の銀行口座に代金をいったん振り込み、後日、水増し分を現金でバックさせるという手口で、仕入れ代金を水増しして計上し、令和2年3月期までの5年間で、4600万円の所得を脱税していたということです。
また、脱税した資金は、代表者からの借入金として、会社に還流させるほか、FX取引や株の購入などにも充てていたということです。
この会社に取材を申し込んだところ、「税務署の指導に従って正しく申告し、納税している」との回答でした。
「・・・脱税は、必ずバレます!!・・・」
この記事へのコメントはありません。