実録・税務調査ニュース(法人税・建設業⑤)

本日は、建設業の法人税調査の事案です。
東京都足立区の空調設備工事業、M株式会社は、産廃業者から受け取った雑収入を除外して、令和2年9月期までの7年間で約3500万円を脱税していたことが明らかになりました。
M株式会社は、東京や千葉県などの関東エリアを中心にエアコンなどの空調設備の取り付け工事を行なう、資本金2000万円、年商12億円の同族会社です。
関係者によりますと、税務署は、M株式会社の申告内容を分析した結果、
① 売上や申告所得金額が大幅に増加していること
② 雑収入の計上漏れが見込まれる資料情報があったことなどから調査対象に選定し、税務調査に着手した模様です。
税務署は、調査着手後すぐに、本店事務所の現物確認調査を行うほか、産業廃棄物処理業者への反面調査や銀行調査を実施したということで、調査の結果、M株式会社は、工事で取り外したエアコンを複数の産業廃棄物処理業者に持ち込んで、銅などの有価物を売却し、受け取った現金は雑収入に計上しないという手口で、令和2年9月期までの7年間で、約3500万円の所得を脱税していたということです。
この不正資金は、代表者のギャンブルなどの遊興費に充てられていたほか、一部は代表者からの借入金として法人に還流させていたということです。
この会社に取材を申し込んだところ、「税務署の指導を受けて修正申告した」との回答でした。
「・・・脱税は、必ずバレます!!・・・」
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