実録・税務調査ニュース(法人税・製造業④)

本日は、製造業の法人税調査の事案です。
神奈川県厚木市の製造業、株式会社Wは、特定の取引先からの売上げを除外するなどして、令和2年3月期までの7年間で6300万円を脱税していたことが明らかになりました。
株式会社Wは、合成樹脂製やステンレス製のケーブル保護管などを製造・販売する会社で、資本金5000万円、年商12億円の会社です。
関係者によりますと、税務署は、株式会社Wの申告内容を分析した結果、
① 売上は連年、増加しているが、赤字申告であること
② 代表者借入金が急増していること
③ 代表者個人名義の銀行口座に売上代金が振り込まれている旨の資料情報があったこと、などから調査対象に選定し、税務調査に着手した模様です。
税務署は、調査着手後、すぐに本店事務所内の現物確認調査を実施するほか、取引先への反面調査や取引銀行への調査も実施したということです。
調査の結果、株式会社Wは、代表者の生活費や老後の資金を確保するため、特定の取引先2社からの売上代金を、代表者の個人名義預金口座に振込ませて取引を隠ぺいする手口で、売上を除外して、令和2年3月期までの7年間で、6300万円の所得を脱税していたということです。
この会社に取材を申し込んだところ、「税務調査はあったが、税務署の指導に従って納税した」との回答でした。
「・・・脱税は、必ずバレます!!・・・」
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